・食事がどうしても取れず、痩せてきている
・吐いたり下剤を使ったりして、食べ物を体から出さないと落ち着かない
・普通の食事量がわからず食べすぎてしまう
など、食事がうまく取れなくなる病気を「摂食障害」と言います。
摂食障害には色々なパターンがあります。その中でも食事が取れず極度に痩せてしまう「神経性やせ症」と、過食嘔吐を伴う「神経性過食症」の2つのパターンは多く見られるものです。
摂食障害の状態を放置していると、肝臓や腎臓などの機能が低下したり、不整脈を起こしたり、電解質のバランスがおかしくなったり、血が止まらなくなったりします。体だけではなく気持ちも大きな影響を受け、勉強や仕事ができなくなったり、イライラしたり落ち込んだりします。
摂食障害の方の致死率は非常に高いことがわかっています。死に至らなくても、社会的な影響は強く、学校や仕事ができなくなる方、やめてしまう方、引きこもる方も少なくありません。
摂食障害は、本人が「自分は病気だから、治療が必要だ」という意識を持ちにくいものです。私たちは、まず、患者さんやご家族の方に疾患のことをよく理解してもらうことが必要と考えています。そこで、徳島大学病院精神科神経科では教育入院のプログラムを開始しました。当科通院中の方は、主治医もしくは外来スタッフにお気軽にお問い合わせください。他病院通院中の方、通院先がない方は、お手数ですが紹介状をお持ちの上、初診予約を取ってお越しください。(参考:患者・家族の方へ)
- 対象
- 摂食障害の方(注1)
- (注1)やせがひどい方、全身状態が悪い方、御本人が入院に納得されていない場合は教育入院の適応にはなりません。通常の入院をご検討ください。
その他、医師の判断で対象外とさせていただく場合がありますのでご了承下さい。
- 入院期間
- 2~4週間
- 入院期間中に行うこと
- 朝昼夕の3食を規則正しく食べる練習をする
- 血液検査、心理検査を受ける
- 書籍を使用した心理療法および疾患教育を受ける
(書籍は自費購入(一冊3000円程度)です。詳細は受診時にお伝えいたします) - 徳島大学病院栄養サポートチームによる栄養指導を受ける
- 入院費用
- 4週間で20万円台(3割負担の場合)が目安ですが、検査・投薬などの内容により変化しますので支払額を事前に約束することは不可能です。高額療養費制度(限度額申請)を利用することで自己負担額を減らすことができる場合があります。詳細は加入されている健康保険組合にお問い合わせください。
徳島大学病院 精神科神経科外来
電話番号 088-633-7128 (火曜午後は休診)
FAX 088-633-7480