クロザピンは統合失調症の治療薬です。
これまでに複数の薬を使ってきたのに充分な治療効果が得られなかった方や、薬の副作用が出やすくて充分な薬物治療が受けられなかった人が適応となります。
開発されてから歴史も長く、世界的にも広く用いられている薬ですが、ごくまれに白血球減少・糖尿病・心筋障害など重篤な副作用が現れることがあります。
そのため、入院のうえで厳重な観察のもと開始する必要があります。
クロザピン治療によって、これまで充分な治療効果が得られずに生活に支障をきたしていた人が社会復帰されたり、なかなか退院ができなかった人が自宅退院したりという例があります。
クロザピン治療の適応(治療抵抗性統合失調症)に該当するかどうかは、現在の主治医にご確認ください。
その上でクロザピン治療を希望される場合には必ず現在の主治医に紹介状を書いてもらい、それを持参して当科外来でご相談ください。